ターメリックは、ショウガ科に属する植物で、約4000年前から治療薬として使われてきたという非常に長い歴史を持っています。また、化粧品の原料としてされたり、南アジアや中東では、料理のスパイスとしても広く使用されています。

過去4半世紀に及ぶ臨床試験においても、その薬物動態（※1）、安全性、そして多くの疾患に対する有効性が証明されています。その上、その効能は、伝統的な食文化によっても、長年に渡り伝え続けられています。さらに、ターメリックを長期間に渡り毎日使用した場合における安全性も、研究により証明されています。また、ドイツの規制当局では薬とターメリックの相互作用（飲み合わせ）についても審査がされていますが、問題は報告されていません。

※1 薬物動態・・・摂り入れた成分が体内でどのように使われ、最終的にどう排出されるかという一連の流れのこと。

ターメリックには、いくつかの活性化合物が含まれていますが、その中で最も研究され、広く知られているのが『クルクミン』です。クルクミンは、1842年に米国のハーバード大学で最初に研究されました。現在クルクミンに関する科学的研究は、世界中で広範囲に渡り行われていますが、特に『抗炎症剤』としての効果に最も焦点が当てられています。クルクミンの抗炎症剤としての効能のメカニズムは、既に解明されていて、主に核内因子κB、シクロオキシゲナーゼ1、及びシクロオキシゲナーゼ2の炎症経路において、効果的に作用するといわれています。